「人間関係が良い病院なんて、存在しないのかな…」
看護師を続けていると、思わず考えてしまうこともありますよね。
元看護師の筆者が、転職を繰り返した理由も、人間関係でした。
ですが筆者は、人間関係の良い病院に転職できました!!
筆者の転職経験をもとに、人間関係の良い病院の探し方をお伝えします。
面接できくべき質問は必見!
人間関係の良い病院を見分ける3ステップ!
筆者が、人間関係の良い病院に巡り合えた経験を振り返ると病院探し・求人探し→病院見学→面接の3ステップに、病院を見分けるポイントがありました。3ステップの要点ごとにお伝えします。ステップ①人間関係の良い病院の見つけ方
特に、求人情報で見るべきポイントです。人間関係が良い病院は、有給消化率が高い看護師をやっていると、休むのを遠慮してしまうことがありますよね。看護師の有給消化率は低く、有給取得が年間5日以下の看護師が、全体の約3割というデータもあります。常勤では年間、有給を10~20日もらえるので、5日以下では半分も消化できていないことに…。人間関係の良い病院は、気遣いはしても遠慮する必要はありません。お互いに気持ちよく仕事をしているので、有給申請も快く受け取ってくれます。筆者の体感ですが、有給消化率90%を超える病院は、人間関係が良いです!
◆残業時間と人間関係の悪さは比例する
「先輩が残ってるのに、先に帰るなんて」言われたことがある方も多いですよね。新人いじめの常套句です。残業しなければ仕事が終わらないほど、人が足りない病院。忙しくて疲れるから人間関係が悪くなり、それを理由にスタッフが辞めるから余計に忙しくなる…悪循環です。人間関係が良い病院は、定時までは業務にうちこみ、定時になったらぱっと帰ります。オンとオフのメリハリがついてるんですね。残業の少ない病院は、求人にアピールポイントとして書かれていますのでチェックしましょう。転職アドバイザーや口コミサイトを利用して、客観的な意見をきくのも大切ですよ。ステップ②病院見学でわかる人間関係
求人で良さそうな病院があったら、必ず病院見学に行きましょう!実際に見て分かることもありますからね。見学者対応に、スタッフの余裕があらわれる人間関係の良い病院は余裕があるので、見学者対応も丁寧です。担当者はもちろん、担当ではないスタッフも、見学者に笑顔で対応してくれます。廊下ですれ違ったスタッフが挨拶してくれるか、バタバタと見学を急かされている感じはないか、といった点に注意しましょう。◆スタッフの人間関係が良い病院は、患者さんもいきいきしている
入院経験がある方は分かると思いますが、スタッフの雰囲気は患者さんに伝染します。看護師の表情からなんとなく察したり、ナースステーションの噂話が耳に入ったり…。筆者は、怪我で患者の立場を経験しましたが、医師と看護師の派閥が垣間見えて「絶対にここでは働かないぞ」と密かに誓ったことが。反対に病院見学で微笑ましかったのは、売店にいる患者さんが、通りかかったスタッフに笑顔で駆け寄る姿でした。普段から良好な関係を築けているんだろうなと思い入職し、思っていた通り楽しく働けました。ステップ③必見!面接できくべき質問
面接は質問に答えるだけではありません。こちらからも質問できるチャンスです。「育休や産休をとっている方はいますか?」有給の項目でもふれましたが、人間関係の良い病院は、休むときに遠慮がいりません。ただ有給については少しききにくいので、育休や産休についてききます。「いつか子どもをもつかもしれないので」と言えば自然にきくことができます。育休を積極的にとらせる病院なら、体調不良などの急な休みにも快く対応してくれます。育休をとる方は、復帰後も子どものために、急に休むことが多くなるからです。スタッフだけではなく、スタッフの家族の健康にも気を配ってくれる職場だと分かります。「もしも内定がいただけた場合、どんな勉強が必要ですか?」「看護師としてまだまだ勉強します」という意欲を示しつつ、病院側の考えも知ることができます。①「こういう経験や知識があるとスムーズに働けますよ」②「でももちろん、入職してからトレーニングしますよ」両方の回答がもらえればベスト!単に「入職してからで大丈夫ですよ」とだけ言われた場合は要注意です。筆者がそう言われ入職したときは、こちらのスキルがどの程度かを全く把握されておらず、教育体制も整っていませんでした。準備が整っているからそう言うのではなく、どんなスキルが必要か、どんなスキルを持っているかを把握していないから「大丈夫ですよ」と答えるしかないのです。特に、経験の少ない科に転職する場合は、この質問が重要です。 苦手な人間関係別!おすすめの病院や働き方
人間関係の良い病院を探すのと同じくらい大切なのが、自分が苦手な人間関係を知ること。「スタッフは、とっても仲がいいです」と言われると良い気がしますが、「親睦を深めるために毎日飲み会です」と言われると、苦手な方もいますよね。タイプ別に、おすすめの病院や働き方をお伝えします。女性特有のドロドロが苦手なら、精神科病院!
筆者がこのタイプで、女性だけの場所だとよく孤立します。学生時代も「看護師、合わないのかなぁ」と悩んでいました。精神科は男性看護師が多く、入職したときは「これぞ私の居場所!」といきいき働けましたよ!一般科と特に違いを感じたのは、「言いたいことは直接言う」風土でした。女性ばかりだと、陰口があいさつ代わりだったり、言われなくても察しろみたいな空気がありますよね。男性が多いとそれがなく、気疲れせずにすみました。男性看護師委員会の調べでは、男性看護師の3割以上が精神科に勤めており、精神科看護師のほぼ半数が男性とのこと。筆者の体感とも合っています。「女性だけだと疲れる…」という方は、精神科がおすすめです。体育会系のノリが苦手なら、慢性期病院!
看護師は体力的にハードな仕事なので、体育会系の人が多いです。「きつい言葉が飛び交うから嫌」「飲み会が多くてしんどい…」という方もいますよね。慢性期や終末期は、患者さんとゆっくり向き合うので、看護師も穏やかな人が多いです。特定のタイプが苦手になりやすいなら、大規模病院!「人付き合いは好きだけど、一回苦手になった人はとことん苦手で…」という方には、大規模病院がおすすめです。スタッフ数が多いので、特定の人と顔を合わす回数が少なくなります。特に夜勤もやる場合は、数えるほどしか顔を合わさないことも。「もう1週間くらいあの人みてないなぁ」なんてこともざらです。集団行動が苦手なら、夜勤専従!
通信簿に「協調性がない」と書かれた方はこちらに。筆者も同じタイプです。日勤は集団行動になりますが、夜勤はどうでしょうか?「一人で業務にあたるから気楽」という方も多いのでは。看護師には、夜勤だけをする働き方もあります。「夜勤だけって、夜勤バイトのこと?」いえいえ。常勤で夜勤のみ、という求人もありますよ。夜勤明けなら飲み会などに誘われることもないので、プライベートの付き合いをしたくない方にもおすすめです。とにかく人間関係で悩むのがいやなら、単発バイト!
人間関係で悩むのは、同じ人と何回も顔を合わせるからです。1度しか会わない単発バイトなら、人間関係のトラブルに巻き込まれることはありません。単発バイト経験者さんにインタビューをしたときも「継続的な付き合いが発生しなくて良い」と言われてました。 看護師の人間関係を相談するには
今まさに人間関係で悩んでいる方は、こちらに相談するのがおすすめです。同じ看護師に相談できる、ナースセンターナースセンターは、看護協会が運営している施設です。それぞれの都道府県にあり、看護師の相談業務も行っています。同じ看護師に相談できるのは、心強いですね!看護師の相談にのるプロ、転職支援サイト「人間関係で悩んでるけど、転職したいわけじゃないんだけど…」という方もいると思います。ですが転職サイトは「まず面談をし、必要であれば転職につなげる」というものです。転職しなくても、看護師さんの経験談をもとにしたアドバイスを受けられます。相談だけ、と利用される方も多いですよ。◆転職支援サイト「看護師ワーカー」への相談はこちら専門的な支援が必要なら、カウンセリングや心療内科「仕事に行くのが怖い」「涙が勝手に出る」など、人間関係でつらい思いをされている方は、専門家に相談してください。心療内科ときくと構えてしまうかもしれませんが、内科も心療内科も同じ病院です。風邪をひいたときに内科にかかるような気軽さで、心の体調不良を相談してみて下さい。筆者も相談した経験がありますが、担当医師が親身に相談にのってくれたので、思わず泣いてしまいました。 まとめ 人間関係の良い病院なら、仕事に行くのが楽しくなる!
◆人間関係が良い病院は、しっかり休める病院!
◆患者さんや見学者への対応からも、良い病院か分かる!
◆タイプによっておすすめの病院・働き方がある!
◆いま悩んでいる人は、相談してみよう!
転職経験から、人間関係の良い病院選びについてお伝えしました。筆者が人間関係で悩んでいた時は、休みの日でも「明日仕事だ…」と憂鬱な気持ちになっていました。ですが、人間関係の良い病院に勤めてからは、出勤して同僚と話すのが楽しみになりました。これを読んだ方が、同じように楽しく仕事ができるのを願っています。関連記事