現在、日本では看護師不足が問題視されていますが、その反面で看護師の資格取得を目指す方は増加傾向にあります。
看護師は医療や福祉業界のなかでも給与水準が高く、将来的な安定を求めるなら非常におすすめの職業であるといえます。
また求人数もとても多いため、より良い職場を求めて転職を試みる方も多くいます。
もっとも、たくさんの方が看護師を目指せば目指すほど、看護師求人はいずれなくなってしまうのではと不安に感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
つまり、好条件の求人枠はすぐに埋まってしまうと焦りを感じる方がいるかもしれません。
そこで以下では、看護業界の現状や今後どうなるかというところに焦点を当ててお話していきます。
准看護師は減少傾向にある
看護師は正看護師と准看護師の2種類に分類できます。
行う業務にそれほど違いはありませんが、基本的には准看護師は、医師や正看護師の指示に従って業務を遂行しなくてはならないため、立場を考えると正看護師が上司にあたるといえます。
なお、准看護師は看護師不足を補うという理由から、1951年に初めて誕生しました。
そして、その数は年々少なくなってきているといわれています。
現在も准看護師として勤務する方はいますが、求人サイトや求人誌に目を向けると求人数も年々少なくなってきており、正看護師を求める職場がとても多いことが分かります。
もっとも、正看護師よりも短期で資格取得が可能という点で、シングルマザーや共働きをする既婚女性からは人気があります。
少なくなっているとはいえ未だに求人があるため、それなりの収入を求めて転職を図る方もいるのです。
資格はあるが看護職に就かない方もいる
看護業界に転職するには専門の資格取得が必須。
これは正看護師のみならず准看護師にもいえることです。
そのために知識やスキルを身につけるための勉強を行いますが、近年では4年制の看護大学を選ぶ方が多くなっています。
4年制の看護大学では、短大や専門学校と比較して余裕を持って自分のペースで勉強ができるというメリットがあります。
ところが、そんな長い時間をかけて勉強し、晴れて資格を取得したにも関わらず看護職に就かないという方も増えているのです。
つまり、資格取得を目指す方は増加していても実際に看護師になる方は少ないということを意味しています。
このような理由もあり、未だに看護師不足は解消されません。
そのため、転職を考えている方にとってはチャンスといえ、より良い職場へスムーズな転職が期待できます。
今後、需要はさらに増える
看護師を目指す方が増えているという点と、多くの職場が看護師不足に頭を悩ませているという点から、今後は看護師の需要がさらに増えると予想されています。
高収入やキャリアアップなどを期待するなら正看護師が推奨されますが、手軽に資格取得して就職したいと考えるのであれば准看護師から始めるのもよいでしょう。
なお、需要が増えるにつれて求人数は増加します。
なかには大手の病院や施設もあるので、自身の希望や好みに応じて転職先を探すことができます。
ですがひとつ気をつけておきたいポイントが、「看護師不足がいつまで続くかは分からない」というもの。
収入面や待遇面を目当てに求人応募する方が増えないとも限らないので、そうなる前に自身に適した転職先を見つけておく必要があるといえます。