これから介護職で働こうと考えている皆さんにパートでの働き方についてご紹介していきます。
内容は
■正社員とパートの違い
■パートで働くメリット・デメリット
■介護業界がパートを求める理由 となっています。
これを読んでいただき、介護職での働き方について検討してみてはいかがでしょうか。
はじめに介護職における正社員とパートの違いから見ていきましょう。
介護職における正社員とパートの違い
介護職での働き方は様々ありますが、そのなかで一般的なものとされるものは「正社員」と「パート」です。
この2つの違いについて詳しく知らない人も多いはずですので1つずつ解説していきます。
勤務時間・日数
正社員の場合ですと、夜勤をのぞくとだいたい8時間労働で1時間の休憩という施設が多いでしょう。残業を任されることもあります。
また、勤務日数は基本的に週に5日。そのなかで早番・日勤・遅番・夜勤という働き方で回されていきます。
パートの場合ですと、個人に合わせた勤務時間や日数が柔軟に選択できるため「平日のみ」や「時短勤務」、「土日のみ」などと基本的に自由となっています。
さらに、夜勤だけを選ぶ「夜勤専従」をしているパートもいます。
給料
正社員は月給計算、パートの場合は時給計算で給料が算出されます。【正社員】月給:「基本給」+「残業代」(みなし残業やサービス残業の場合もあり)+「夜勤手当」が基本賞与がつくところがほとんどで、昇格により給料のアップも見込めます。【パート】時給:「労働分の時間給」(+夜勤手当) 保持資格によって時給の変動あり賞与は施設によってわずかばかりでるところはありますが昇格はありません。夜勤をやる場合は夜勤手当がつくため少し高くなります。また、長期で働いていくと処遇改善金がもらえる可能性があります。処遇改善金に関してはこちらのコラムをご覧ください。
■「介護職なら知っておくべき!介護職員処遇改善金について」さらに、2016年におこなわれた社会保険基準の改善で年間106万円以上の給料がある人には保険への加入義務が適用されました。そのため106万円以上を稼いでしまうとパートでも保険料を支払わなければならなくなります。よって、その保険料の分を天引きされるのでその分給料は減ってしまうでしょう。給料に関してはこちらのコラムもご覧ください。
■「介護職の給料事情を徹底解明!あなたの疑問をまるっと解決します。」 仕事内容
介護職のパートでは資格の有無によって仕事内容が異なります。
特に無資格の場合となるとパートでの採用が多く、身体介助に1人で当たる機会は少ないでしょう。
一方で有資格者の場合は、パートであっても正社員と同様に介護全般を担当します。
内容としては以下となります。
・身体介護
利用者の身体に直接触れて、身の回りのお世話をする。
例えば、お風呂で体を洗うなどの「入浴介助」、トイレのお手伝いやオムツ交換をする「排泄介助」、食事を食べるお手伝いをする「食事介助」他にも「移乗介助」、「更衣介助」などがあります。
・生活援助
利用者さんの身体には触れないで行う掃除や洗濯、調理などの身の回りのお世話をします。
・その他支援
レクリエーションの提供やメンタル面のケア、利用者のご家族との連携。
介護保険適用範囲内で行える支援と利用者の完全自己負担となる支援があるため施設によって提供するサービスは異なります。
あくまでも勤務時間内で終えられる範囲内ですが、正社員と同様に利用者の担当を受け持ったり、行事の計画に関わる可能性もあるでしょう。
つぎに介護職のパートで働くメリット・デメリットについてご紹介していきます。
介護職のパートで働くメリット
まずはメリットから見ていきましょう。
■時間の融通が利く
介護職のパートであると家庭の事情などにより勤務日数や働きたい時間を選ぶことができるので家庭と仕事の両立がしやすいです。
また、残業もほとんど頼まれないので、9時から16時までの時短勤務で仕事が終わったら保育園に子供を迎えに行くなども可能です。
■無資格未経験でも働ける
介護職と言っても資格がなければいけないというわけではありません。
上記でもお伝えしたように無資格未経験で働けるうえ、実務経験を積み重ね資格を取得することもできます。
もちろん資格の取得で時給も上がることもありますし、将来的に正社員を目指すことができます。
■求人が多い
無資格未経験で働くことができるため、求人が多く出ることが介護職のパートのメリットでもあります。
また、辞めたい時にすぐに辞められることができるなど、自由度の高さもパートならではでしょう。
■正社員をめざせる
勤めている介護施設が正社員の求人を出していれば正社員を目指せる可能性があります。
基本的に介護施設側がパートの正社員登用を考える際は、普段の仕事態度が重要な判断基準になります。
また、パートとして働き始めてまだ経験が浅い場合であっても、介護士としての実力を見てもらったうえでどれくらい経験を積めば正社員として登用できるかを聞けば教えてくれるでしょう。
介護職のパートで働くデメリット
続いて、デメリットを見ていきましょう。
■受け入れ施設の幅が狭まる
これはフルで出勤できる方や長時間勤務が可能な方などであれば、広い範囲で受け入れ施設があります。
しかし、例えば4時間ほどしか働けないなど時間が限られている場合であると、施設が必要としている時間に合わなければ雇ってくれない可能性があります。
また、自分の好きな限られた時間に働きたいと思っていても、施設の中で人が足りない時間だけしか雇ってもらえないということも。
■給料が低い
上記でもお伝えしたようにパートの場合、賞与や昇格がないため高い給料が望めません。
そのうえ1ヶ月ごとの基本給がないため1回休んでしまうとその一回分の給料がなくなってしまいます。
資格手当がつく職場であれば保持資格によって多少時給は変化しますが、無資格未経験であるとその施設の最低賃金からスタートとなります。
基本的に退職金も望めないでしょう。
メリット・デメリットは希望の施設によって違いが出ますのでご注意ください。
現在、介護業界ではパートを求めている施設が多くあります。
では、なぜ多いのか、理由について見ていきましょう。
介護業界がパートを求めている!?
‐家事スキルが活かせる‐
介護仕事は、利用者の生活に関わる業務がほとんどで掃除・洗濯・食事などの家事経験を活かせるという強みがあります。
また、家事未経験であると1から教える必要がありますが主婦(主夫)の場合は1から教える必要がないため指導の手も省けるでしょう。
‐年齢層が近いと重宝される‐
利用者の大半は60歳以上であるため、話し相手は10代・20代の孫世代よりも利用者の子ども世代のパートの方が話が合う、相談しやすいと感じている利用者も多くいます。
レクリエーションで歌をうたうときなどもそうですが、利用者に合った選曲ができると大変喜ばれるでしょう。
‐細かいところに目が届く‐
利用者が気付きにくい転倒しそうな危険ポイントや食事中の目線の先など、特にお子さんがいる方であると目が届くところが沢山あります。
様々な視点から利用者を見ることができるため事故を未然に防いだり、利用者を守ることができるのです。
さいごに
介護職のパートという働き方について解説してきました。
パートという働き方は労働時間が限られている方や「将来的にフルタイムで働きたい」と考えている方にとてもおすすめです。
介護の現場から見た場合でも、介護職のパートで長く勤めている方であると仕事内容や利用者の状態をしっかりと把握しているため正社員雇用したいと思えるでしょう。
また、メリットでもお伝えしたように無資格・未経験でも活躍できる場所があるのは介護職の最大の強味かもしれません。
介護職に初めて転職する方や労働時間が限られている方、将来正社員を目指している方は介護職のパートからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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