介護保険で利用できる介護サービスにはさまざまな種類があります。
介護職に就いたばかりの人や、これから介護の仕事をしようと考えている人は、介護サービスの名称を聞いてもどのような内容なのか、他のサービスとどんな違いがあるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは介護サービス全体の概要、各サービスの種類や内容について簡単にわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてください。
介護サービスとは何か
介護サービスとは、要介護認定を受けた高齢者や障害者など、介護を必要とする人が利用できるサービスです。利用者の居宅での家事援助や訪問・通い・宿泊を組み合わせたサービス、福祉用具のレンタルなどさまざまな種類がありますが、このような介護保険に基づいたサービスを総称して「介護サービス」といいます。<要介護認定についてはこちら>要介護・要支援の違いって何?要介護認定をわかりやすく解説します 介護サービスの種類一覧
介護保険適用となる介護サービスは非常に多くの種類がありますが、大きくは次の3つに分けられます。
・居宅サービス
・施設サービス
・地域密着型サービス
一つずつ見ていきましょう。
◆居宅サービス
居宅サービスとは、自身の居宅で暮らす利用者が受けられる介護サービス
です。一般的に居宅サービスというと訪問介護(ホームヘルプ)を思い浮かべられる方が多いかもしれませんがそれだけではありません。利用者の居宅に訪問して入浴や医療を提供するサービスや、施設で日中にリハビリなどを提供するサービスも居宅サービスに含まれます。主なサービスは次の通りです。 居宅サービス一覧
●訪問サービス
・訪問介護
・訪問入浴介護
・訪問看護
・訪問リハビリテーション
・居宅療養管理指導
●通所サービス
・通所介護
・通所リハビリテーション
●短期入所サービス
・短期入所生活介護
・短期入所療養介護
●その他のサービス
・特定施設入居者生活介護
・福祉用具貸与
・特定福祉用具販売
・住宅改修費支給
その他のサービスに含まれる「特定施設入居者生活介護」に関して補足をしておきます。特定施設とは都道府県の指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなどの施設のことです。「施設なのになぜ居宅サービス?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、特定施設を利用者の居宅とみなしているため、介護保険制度上では居宅サービス扱いとなっています。各サービスの詳細については以下のコラムをお読みください。<詳しくはこちら>介護の居宅サービスとは?種類一覧とサービス内容を紹介 ◆施設サービス
施設サービスとは、下記の介護保険施設で提供される介護サービス
のことをいいます。 施設サービス一覧
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
・介護老人保健施設(老健)
・介護医療院
・介護療養型医療施設
◆地域密着型サービス
地域密着型サービスとは、高齢者が中重度の要介護状態となっても可能な限り住み慣れた地域で暮らしを継続できるように、地域主体で提供される介護サービス
の総称です。 地域密着型サービス一覧
・小規模多機能型居宅介護
・看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
・夜間対応型訪問介護
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護
・認知症対応型通所介護
・認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
・地域密着型通所介護
・地域密着型特定施設入居者生活介護
・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
地域密着型サービスと居宅サービス、施設サービスの大きな違いは何かというと、運営主体と利用対象者です。居宅サービスや施設サービスの指定・監督は都道府県ですが、地域密着型サービスは市町村が主体となります。小規模運営で、地域の実情に合わせて柔軟な対応が取れるというのがサービスの特徴です。また地域密着型サービスを利用できるのは原則、要介護認定を受けた高齢者で、かつ、サービス事業者が所在する市町村に住民票がある方に限られています。(一部例外として、特定疾病で要介護認定を受けている40~64歳の方も利用対象となります。)<詳しくはこちら>介護の地域密着型サービスとは何か?サービスの特徴や種類をまとめました まとめ
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